2024/12/26 (水)「デジタル革新~ものづくり研究・技術の最前線~」を岡山理科大学と共同開催~ものづくりにおけるデジタル技術活用事例を紹介~
本学が岡山県と連携し、創設したおかやまデジタルイノベーション創出プラットフォームOI-Startは2024年12月26日、ものづくりにおけるデジタル技術の活用事例を紹介するセミナー「デジタル革新~ものづくり研究・技術の最前線~」を、岡山理科大学と共同で、岡山理科大学岡山キャンパスで開催しました。
このセミナーは、デジタル技術を活用し、設計・製造の革新やオープンイノベーションでビジネスの変革を実行しているものづくり企業の事例発表などを行うとともに、交流を通じて企業と研究者をマッチングすることを目的として開催したもので、OI-Start会員など企業関係者57名が参加しました。
開会にあたっては、現地参加がかなわなかったOI-Start会長である野上 保之 本学学術研究院環境生命自然科学学域教授がオンラインで挨拶した後、岡山理科大学の折田 明浩 研究・社会連携センター長が同大の研究推進・社会連携活動について紹介しました。
セミナーでは、まず大学・高専から4名の研究者が登壇。岡山理科大の寺野 元規准教授が「塑性加工における数値シミュレーションの利用および加工熱処理による高機能化」、岡山県立大の福田 忠生准教授が「三次元湯流れ解析プログラムの高精度化と鋳造欠陥発生原因の検討」、本学の児玉 紘幸講師が「データ駆動型ものづくりシステムの開発と応用」、津山工業高等専門学校の関 一郎准教授が「鉄鋼材料の水素脆化の確認手法とその定量化」と題し、最新の研究について発表しました。
次に、OI-Start会員企業から4名の方が登壇。株式会社ラピート重友 祥吾氏は「板金部品(金型):プレス成型CAEにおけるワークフローのデジタル革新」、株式会社川上鉄工所の川上 朋弘氏は「産官学連携による新工法開発への挑戦 –川上鉄工所の『スマート鍛造プロセス』開発の軌跡–」、ヒルタ工業株式会社の吉川 修司氏は「最適化シミュレーションシステム ―板金プレス部品への適用―」、オカネツ工業株式会社の在本 倫規氏は「新商品開発で実現するBX(ビジネストランスフォーメーション)~オープンイノベーションによるAI自律走行『草刈り機』の開発~」と題し、それぞれの会社の製造・設計におけるデジタル技術活用やDXの推進について紹介しました。
これらの講演では、オンラインでは聞けない、会場開催ならではの最新の研究事例やデジタル技術の活用事例が紹介され、参加者は熱心に耳を傾けていました。
最後には、岡山県企業と大学の共同研究センターの佐藤 兼郎センター長が閉会の挨拶で締めくくりました。
講演後には、岡山理科大学工作センター・サイエンスドリームラボの見学を行い、学生がどのような実習経験を通して学んでゆくかについて理解を深めるとともに、参加した企業と研究者による意見交換が行われました。
OI-Startでは、様々な活動を通じて、産学官共創の機会を提供し、オープンイノベーションの推進及び企業、自治体、学生など幅広くイノベーション創出に関わる人材の育成を推進して参ります。
岡山理科大学の研究推進・社会連携活動について説明する折田明浩センター長
「データ駆動型ものづくりシステムの開発と応用」について発表する岡山大学 児玉紘幸 講師
株式会社ラピート 重友祥吾氏の発表と会場の様子
オカネツ工業株式会社 在本倫規氏の発表に聞き入る参加者
工作センター・サイエンスドリームラボの見学会で、岡山理科大学 寺野准教授の説明に聞き入る参加者